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本屋さんで思うこと

週末になると、毎日定時納品してるところの係の方のテンションが上がります。

「今日は週末、頑張らないとねっ!ウフッ」
とかいう奥様方を毎日相手に仕事してますKnorrです。



職場に主婦が多いのですが、もう慣れました。

そりゃ8年もいりゃ慣れるっつうの。




まぁ、それはどうでもいい。





今日もばたばたと仕事を終えました。


フェアセール期間だったので、
昨日の売上リストと棚をにらめっこしながら補充をしていくのですが、
通常の2.5倍強に膨れ上がったリスト見て微妙にめまいが。


ここぞとばかりに基本書やら何やらが飛ぶように売れていきます。



いや、まぁ売れるのは嬉しいのですが、
売れると棚がガタガタになってしまってちょっと複雑な気持ち。







昔、上司が
 「自分の作った商品構成の棚が出来上がると嬉しいけど、
売れすぎると自分の好きな棚が崩れて、嬉しいやら悲しいやら複雑な気持ちになる」

と言って苦笑いたのを思い出すのでした。





本屋の仕事してて難しいなぁーっと思うのは、
自分の趣味を商品構成に色濃く出すことも可能なのですが、
それだと自分の 『本棚』 が出来上がるだけで、
客が喜ぶかどうかは別問題なわけです。

かといって、公共性と客観性のみになり、
どのチェーン行っても同じ構成 というのでは
客はつまらない本屋のレッテルを貼ります。




思想の公共性・店(担当者)の意識レベル
この辺に配慮をしつつ、文化・思想・時事の発信場所となる。


とか難しいこと考えながら仕事してるとまとまらないわけです!






インターネットに押される昨今の紙媒体の情報ですが、
本にしかない魅力とかそういうものを探しながら売ってます。











私は本が好きです。


読むのも好きですが、
売る側になって初めて気づいた魅力もあります。
言葉や形に上手く表現ができないっ!!





本は原則的に嗜好品です。



生活必需品じゃありません。



だから、こういう不況の世の中にあっては優先順位も落ち、
かつ代わりの媒体があってはますます縮小してしまいます。


何か、言葉に、具体的に、できる良さを見つけないと、
皆が本を捨ててしまうのではないか、と焦ることがあります。











いつか、お金がある程度できて、年を取ったら
小さな本屋さんをやりたいです。


本屋の仕事は体力勝負。
パッキン(箱)持てなくなったらそれまで、とも言うのですがね・・・





古本屋とか新古書店とかではなく、
新刊や時事に流されにくい、専門書店。



そんな想いを胸に秘め、日々仕事に邁進です。
by dorirugr | 2005-11-12 15:56
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